禁断の性科学者、ライヒ：激動の人生と衝撃の業績

ウィルヘルム・ライヒ。その名は、現代精神医学史において、賛否両論を巻き起こし続ける、ある意味「伝説」的な存在だ。フロイトの弟子として出発しながら、独自の性科学理論を展開し、オーガズム研究や「オルゴン」エネルギーといった、当時としては極めて革新的な、そして物議を醸す概念を提唱した。

本書『ウィルヘルム・ライヒ 生涯と業績 下本』は、ライヒの生涯と業績を包括的に解説した決定版。彼の研究活動だけでなく、ナチス政権下での迫害、アメリカでの裁判と投獄、そして晩年まで続く激しい論争など、波乱万丈の人生を克明に描き出す。

本書で明らかになる、ライヒの衝撃的な側面：

• フロイトとの決別と独自の性科学理論の構築： ライヒは、フロイトの精神分析学を継承しながらも、性的な抑圧とオーガズムの重要性を強調し、独自の理論を展開した。その過程でフロイトと決別するに至った経緯も詳細に記述されている。
• 「オルゴン」エネルギーの研究： ライヒは、生命エネルギー「オルゴン」の存在を主張し、そのエネルギーを医療に応用しようとした。この研究は、科学界から激しい批判を受けたものの、現代のエネルギー医学の先駆けともいえる。
• ナチス政権下での迫害とアメリカでの裁判： ライヒは、ナチス政権下で迫害を受け、アメリカに亡命する。しかし、アメリカでも彼の研究は異端視され、裁判にかけられ、投獄されることになる。
• 晩年と死： 晩年まで激しい論争の中を生き抜いたライヒの、最後の日々についても触れられている。

本書は、単なる人物伝ではなく、20世紀の精神医学、そして科学史における重要な一石を投じる、刺激的なノンフィクションだ。ライヒの業績を理解することは、現代社会における性と心の問題を考える上で、重要な意味を持つだろう。彼の波瀾万丈の人生と、時代を先駆けた思想に触れてみませんか？

すべて人の生を明らかにし、すべての世界を明らかにするさ

「 ISBN:978-4915165702 著者:マイロン・シャラフ 後援者または監訳者:村本詔司 監訳：国永史子 出版社:新水社 発売日:1996年08月 ページ数:485ページ サイズ:20cm 分類:医学≫精神医学⇒精神分析学 原書名：Furyonearth鉄道補訳：ウイルヘルムライヒ 登録日：2013/04/07」